歯科保険を使う時の注意点

アメリカの健康保険について書いた記事が好評なようなので、
今日は歯科保険についてお話したいと思います。
これまた私の経験談に基づく話です。
(我ながら医療系のネタ持ちすぎではないか、と思ったりもしますが💦)
自分の経験から声を大にして言いたいのは、
アメリカは医療費の仕組みをちゃんと理解していないと、
とんでもなく痛い目を見ることがある、ということ。
国民健康保険の社会で生まれ育ってきた身としては、
アメリカの医療費事情が複雑すぎて、理解するのも一苦労ですが、
様々に苦い経験を繰り返してきて実感するのは、自分の身は自分で守らねば!ということ。
よく分からないまま診察を受けて、言われるままに検査をして、
忘れた頃に送られてきた請求書の額にびっくりΣ( ̄□ ̄|||)、というのもよくある話なのです。

で、今回は歯科保険の話なのですが
我が家が持っている歯科保険はPPOです。
PPOとHMOの違いについては別の記事に書いているので、ご興味があればこちらもどうぞ↓
アメリカ医療保険のしくみ:HMOとPPOの違い

医療保険と同様に歯科保険にもPPOとHMOと区分があるようで、
使い方も基本的には医療保険と同じで、受診した歯医者さんがネットワークに加入しているかどうかで保険でカバーされる額が大きく変わってきます。
保険を最大活用するためには、保険会社が提携しているネットワーク加入の歯医者さんに行くことが重要です。

が、我が家の場合は日本語の先生がいいな~という希望で、
ネットワークに加入していない歯医者さんに長年かかってきました。
アメリカに長年住んでいるのに、日本語に固執する必要ないんじゃない?と思われるかもしれませんが。。。💦💦💦
ホントにね。。。英語不得意なんですよ。。。Σ( ̄ロ ̄lll)ガーン
そりゃあね、長年英語圏で生きてきているわけですし、
学校も仕事も英語を使ってきたわけなので、必要であれば英語でコミュニケーションはできるんですけどね。。。
でも。。。そこは日本語環境の整った南カリフォルニアで甘やかされている日本人。
医療用語とか法律用語とか、一般人には難しいような分野で日本語でサービスを受けられるオプションがあるんだったら日本語が良いな~、となってしまうわけです。
甘えててすみません(。-人-。)

というわけで、ネットワークに加入していない歯医者さんの場合は自己負担額が増えるのも承知で、あえてネットワーク外の歯医者さんにお願いしていたのですが、
先日、保険の明細と保険の内容を見ていて気になったので、
少し歯科保険の仕組みについて調べてみました。

まず、私が疑問に思ったのが、保険の内容についての情報。
保険の給付内容がパーセンテージで表示されていたのですが
ネットワーク内とネットワーク外が同じパーセンテージで表示されていました。
詳しい数字は覚えていないですが。。。💦
例えば基礎治療はネットワーク内でも外でも保険カバーが80%と言った感じです。
これってどういうこと?ネットワークに入っているかどうかにかかわらず同じ額をカバーしてくれるの??
はい、私と同じことを考えた人、アウトです😫
これね。。。歯科保険の仕組みをよく知らないとやらかしてしまうので、要注意です。

基本的な考え方として、歯科保険のカバー額は保険会社が設定した適正価格に基づいて計算されるのだそうです。
歯医者さんで受ける治療は色んな種類があると思いますが、
この適正価格というのは、それぞれの治療項目に対して保険会社が設定した価格のことのようです。
上で例に出した80%というのは、この適正価格の80%をカバーしますよ、ってこと。
なので、ネットワーク内外に関わらず保険会社が支払ってくれるのは、適正価格の80%なんです。
そして残りの20%は患者が自分で負担するんですね。
でも、そんな単純な話で済まないのが保険の落とし穴😫
保険会社の適正価格があるように、歯医者さんでもそれぞれ決められた一般価格があるそうなのです。
そして歯医者さんは保険の申請をする時に、その一般価格を提出するのです。
ここでカギになるのがネットワークの加入状況。
もしネットワークに加入している歯医者さんを利用した場合、
歯医者さんはこの適正価格以上の金額を患者に請求することができないのだとか。
保険会社は適正価格の80%を支払って、残りの20%は患者が負担する。
もし歯医者さんの一般価格が保険会社の適正価格より高かった場合は、その差額はディスカウントとして処理されて、患者は20%以上の請求をされることはありません。
一方、ネットワークに加入していない歯医者さんの場合。
保険会社が80%を払って患者が20%を払うのはネットワーク内と同じですが、
もし一般価格と適正価格の差額があった場合、歯医者さんは患者にその差額を請求することができるのです。
この差額が大きければ大きいほど、患者の費用負担も大きくなるんですよね。。。
結果的にネットワーク外の歯医者さんを受診した時には、
高額の請求額のリスクを負うことになるんです。
恐ろしや。。。😨😨😨

そして注意が必要なことがもう一つ。
どうやら適正価格は保険会社によって違うらしいこと。
我が家の場合、ここ数年で保険会社が変わったのですが
いつも行く定期健診で検診の内容も全く一緒なのに、なんとなく負担額が増えたなぁ。。。と思っていたんです。
その原因は適正価格の違い。
新しい保険会社でもカバー内容は一緒と聞いていたのですが。。。
保険計算の基本となる適正価格が違うので、負担額も上がってしまっていたんですね😨
調べてみると、なるほどそういう理由だったのかと思いますが
こんな落とし穴ってきっとあちこちにあるんでしょうね~。。。
ホント、一筋縄ではいかない問題です。

アメリカでは歯医者さんを受診する機会は日本より高いと思いので、
皆さん、しっかりと予備知識を持って歯医者さんに向かってくださいね!

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