友人と乳がんの話:

2年ほど前、親しい友人が他界。
病名は乳がん。

40歳手前で発覚した時には
かなり進行していたらしく、
約2年の闘病期間に手術も抗がん剤もして
乳房も髪も失くしてしまった。

発病後も頻繁にLineで連絡していたけど、
日本の彼女とアメリカの私、
コロナもあって結局一度も会えなかった。

ご家族から危篤の連絡を受けて、
電話をした。
電話の向こうのもう意識もない
彼女に向かって
必死で
ありがとうとごめんねを伝えた。

電話を切ってベランダに出たら、
能天気なほどに真っ青な
カリフォルニアの空が目に入って、
また泣けた。

人に心配をかけたり迷惑をかけることを
何よりも嫌った彼女が、
病気を打ち明けていた友人は
たった2人だった。

闘病の後期、
お互いに文字にはしなくても、
もう残された時間が長くないことを
薄々と感じていた。

元気になってまた一緒に出掛けようね、
という言葉が白々しい気がして、
励ましの言葉がうまく綴れなくなった。

それでも弱音を吐くことなく、
少しずつ弱っていった彼女。

なんでそんなに早く
彼女の人生が終わってしまったのか、
彼女がいなくなった今でも
そんな疑問が折々に湧いてくる。

今、私が彼女のためにしてあげられることは、
彼女が生きていた事実を伝えること
なのかななんて思ったりもする。

自己満足かもしれないけど、
彼女の経験が誰かの役にたってほしい。

だから私はこれからも
彼女の話をし続けようと思う。

今では乳がんは
女性の9人に2人がかかる病気らしい。

早期発見で生存率はかなり高くなる。

ちょっとでも異変を感じた人は
すぐに病院に行ってほしい。

異変が無くても、
定期的に検査を受けて欲しい。

それがきっと、
彼女や私のような想いをする人を
減らす方法だと思うのです。

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