バイリンガル教育:息子がバイリンガルになった環境についての話

小さな子供をもつ日本人のママ友の間では、
子供たちの言語をどう伸ばしていくのかということが話題に上りがちです。
アメリカで子育てをするという状況なので、子供たちは当然日本語と英語の2か国語
(場合によってはそれ以上の言語背景を持つ子もいますね)
に触れながら育っていくわけですが、
日本で生まれ育った親としては、自分が育ってきた環境とも全く違うので、
勝手がよくわからない中で情報交換しながら子育てをしていく、というのが現状です。

我が家の子供たちは年齢が離れているので、よく驚かれるのですが💦
上の子はすでに基本言語が確立している年齢です。
ありがたいことに息子はバイリンガルに育ってくれているので
よくどうやったのか、と経験談を聞かれることが多いのです。
ということで、今日はよく聞かれるバイリンガル育成の実例について触れたいと思います。
。。。とはいっても子供の性格にもよるので、どこまで参考になるかは疑問ですが、
一例として考えてもらえればいいかと思います。

まず、我が家の環境から~。
私たちは英語が得意ではない日本人夫婦です💦
とは言っても、長年のアメリカ生活と学校や仕事で、英語で無理なくコミュニケーションがとれるくらいの英語力はあると自負していますが。。。
家に帰るとできる限り日本語で過ごしたい、という怠け者2人組なのです。
なので、家の会話はもちろん日本語、テレビも日本語、という家庭環境です。
昔よく耳にしたのが、”親が英語ができない家の方が子供がバイリンガルに育つ”と言うこと。
その真意としては、子供が親とのコミュニケーションをとるためには日本語必須となるから、らしいのですが。
我が家も、ある意味これかもしれません( ´艸`)

さらに息子は日本語の幼稚園に通っていたため、
キンダーガーデンに入る年齢までほとんど英語の知識がありませんでした。
それこそ”Bathroom Please (トイレに行ってもいいですか?)”だけは覚え込ませて送り出した、というレベルです💦
幸い小学校低学年の頃はとてもいい先生たちに恵まれたので、
ゆっくりでも着実に英語力を伸ばしていくことができました。

この、英語での生活へシフトするタイミングや方法が
小さい子のお母さんたちの最大の悩みになっているような気がします。
前もって少しずつ英語に慣らしていく、とか、
我が家のように待ったなしの状況に置くとか。。。
どうやったら子供が一番負担を感じずに生活していけるか、は
やっぱり親としては気になるところです。
正直うちの方法は超スパルタになってしまったので、本人にとってもやっぱり大変だったようです。。。💦
最近になって、本人に言われた本音です💦💦💦
その教訓をもとに、娘には幼児期の今から英語のテレビを見せたりして、
少しは英語への耐性や英単語のボキャブラリーをつけさせていこうと実行中です。
テレビ大好きっこなので、すでに何となく耳コピで歌を歌ったりしていて、効果がありそう~?と思いながら見守っています。

ただ、息子のバイリンガル教育で正解だったと思うことは
幼児期に日本語の基礎を盤石にしていたこと。
我が家の幼児期の方針は
「大きくなれば嫌でも英語が強くなるから、それまでは日本語をしっかり覚えさせよう」です。
その方針で日本語の幼稚園を選んだ私たちですが、これは今でも間違っていなかった、と思います。
第一母国語がしっかりマスターできている子ほど、外国語の習得は早いと聞いたことがありますが、息子もスタートが遅かったにも関わらず、やっぱり今では英語もペラペラです(笑)

息子が現地校に通い始めてから感じたことは、日本語力をキープすることの大変さでした。
息子が通っていた学校は、日本人がほとんどいないような学校でした。
そのため学校で一日中英語を使って生活をするようになると、頭の中の言語スイッチが英語になってしまったようで
帰宅後もしばらく英単語で返事が返ってくるようになっていた時期がありました。
特に低学年の頃はそれが顕著だったように思います。
おそらく本人としても2つの言語を切り替えて使うよりも、
よく使う言語で統一した方が楽だったようです。
それでも我が家はそれまでずっと日本語生活をしてきた基礎があり、
日本語補習校に通っていたり、家の中でずっと日本語を耳にしていたこと、
そして、できるだけ日本語を使わせるように気がけていたことで
日本語がたどたどしくなることを防げましたが
この段階で、日本語が弱くなる子供たちが多いようです。
実際に、いくつかの知人友人の家庭でも、
この時期に日本語が苦手になっていく子や、
たどたどしい日本語になっている子が何人もいました。
よく”日本人の親だったら日本語は話せるようになるでしょ”という人もいますが、
本人と親の努力は必要だな、と実感しています。
年齢が上がっていくうちに、言語の切り替えも大分上手になってきたようです。

最近、息子の日本語補習校の子供たちのスピーチを聞く機会がありましたが、
全員がバイリンガルというわけではないんだな、と思いました。
もちろん、授業や課題で日本語をつかっているので、日本語を使いこなす能力はかなり高いと思うのですが
日常的に日本語を使う生活はしていないんだろうな、と感じる子供たちも少なくありませんでした。
スピーチの時にどこか話し辛そうに聞こえる子、英語っぽい発音の子、なんとなくたどたどしい印象を受ける子がいたので、やっぱりアメリカ生活でのバイリンガル教育の鍵は日本語力の伸ばし方なのかな、と思います。

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